指の痛みやこわばりが特徴の「ばね指」は、日常生活で手をよく使う人に多い『指の腱鞘炎』です。
指が曲がったまま戻らなくなり、強い力で無理に治そうとするとばねのように跳ねて戻ることから「ばね指」と呼ばれており
別名「弾発指(だんぱつし):snapping finger」とも言われます。
最初は軽症でも放置しているうちに少しずつ症状が進行してしまうので、早期の治療と正しいケアを行うことが大切です。
どの指でも発症する可能性がありますが、特に、親指、中指、薬指に多く見られ、起床時に症状が強く、日中、手を使っているうちに症状が改善するのが特徴です。
ばね指の症状セルフチェック
✅ 手のひら側の指の付け根に圧痛や腫れ、熱を持った感じがある
✅ 指の曲げ伸ばしが滑らかでなく、途中で引っかかりがある
✅ 起床時、指がこわばり、動かしにくい
✅ 指が曲がったまま戻らない
✅ 曲がった指を無理に戻そうとして力を入れるとカクンとはねる(ばね現象)
手の指には、指を曲げる筋肉を指の骨につなげる「屈筋腱(くっきんけん)以下、腱」と
腱の浮き上がりを防ぐための「腱鞘(けんしょう)」というトンネル状の組織があります。
腱が腱鞘のトンネルの中を滑走することで、自由に指の曲げ伸ばしができるようになっています。
何らかの原因で指の腱鞘に炎症(=腱鞘炎)が起きると腱鞘が腫れてぶ厚くなり、腱の通り道が狭まって腱と腱鞘が擦れて痛みを感じるようになります。
やがて擦れた腱にも炎症が起きて肥大化し、腱鞘内を通過する際に引っかかるようになるため
スムーズな動きが妨げられ、指が曲がったまま伸びにくいという症状に陥ります。
曲がった指を戻そうとして強い力をかけると、腱の引っかかりが外れて腱鞘を通過する瞬間、カクンと跳ねるように指が伸びます。この動きが「ばね現象」です。
・指の使い過ぎ
日頃から手や指を酷使している人は、腱と腱鞘に常に大きな負荷がかかっているため、炎症が起こりやすいです。
パソコンのキーボードやマウスの操作
ゴルフ、テニスなどの手を使うスポーツ
ピアノなどの指を酷使する楽器の演奏
運送業、介護職などの力仕事
・ホルモンバランスの変化
女性は妊娠や閉経などのライフステージによってホルモンバランスが大きく変化します。
年齢が上がり、女性ホルモンの分泌が低下すると、筋力や骨密度が低下するだけでなく、腱や腱鞘自体ももろく傷みやすくなるため、ばね指を発症する可能性が高まります。
・関節リウマチや糖尿病、人工透析患者
関節リウマチや糖尿病のような持病がある方は、末梢の血行が悪いため、ばね指を発症しやすくなります。
さらに、一度炎症が起きると治りにくいので、重症化するケースも少なくありません。
複数の指に発症する場合や(多発性)、一度改善しても再発するケースもあ治すことが重要です。
・グアシャ
ばね指の主な原因は指の使いすぎにより曲げ伸ばしをするための腱と、腱の浮き上がりを押さえるトンネル状の「靭帯性腱鞘」の間で炎症が起こって発症します。
動きが悪くなった部分に溜まったコラーゲン線維による癒着をグアシャで丁寧に取り除き「ひっかかり」を解消していきます。
さらに、手のひら側の親指と小指の付け根の間には屈筋支帯と呼ばれるバンド状の物があり、
屈筋支帯と屈筋腱が癒着していることも多く同時にそちらの癒着も剥がしていきます。
・超音波治療器
1秒間に100万回(1MHz)/300万回(3MHz)の振動を与え、手技によるマッサージの数倍の圧力を、深部に直接与えることが出来ます。
筋肉だけでなく関節包、腱、靭帯まで浸透し、痛みで緊張・短縮した組織を柔らかく伸ばす作用があります。
振動の作用で神経伝達に変化を起こして痛みを感じにくくする効果があり、炎症の改善作用も期待できます。
グアシャ治療と超音波治療は相性が抜群で相乗効果により単体で行うよりも高い効果が得られます。
早く治したい、症状がつらい方は是非、セット治療をお試しください!